『サマーキャンプ vol.2』収録作「フェイクファー」(晋太郎)

こんばんは、晋太郎です。
前回のエントリで宣言しましたが、今回は『サマーキャンプ vol.2』に収録される予定の「フェイクファー」というおはなしについて、ちょろっと書きたいと思います。あんまりあれこれ自作自注してもなーということで、制作裏話っぽいネタメインでいきます。

タイトルで「ん?」と思う方もいると思うんですが、このタイトルはスピッツの名盤『フェイクファー』をまんま拝借したものです。最初は当然仮題だったんですが、他にどうしてもタイトルが思い浮かばず…。で、めっちゃ畏れ多くもそのままゴーとしちゃいました。スピッツファンの方、ごめんなさい!や、かくいう僕も小学生の頃からのスピッツファンなんですよー。

『フェイクファー』というこのキラキラしたジャケットのアルバムは、僕の初恋(異性ではなく同性に対する初めての恋、という意味です)の一番のサウンドトラックでした。いや、次の恋においてもそうだったかもしんないですが、とにかく特別なアルバムです。歌詞の一語一句に過剰に反応し、「この曲は俺のために書かれたものに違いない!」ぐらいの思い込みと思い入れをもって聴いてました。若いってオソロ…スバラシイすねー。
で、どうして仮のタイトルを「フェイクファー」にしてしまったかというと、その当時、アルバムを聴きながら感じていたこと、考えていたこと、そういったものを色濃く出すはなしにしたいなあと思ったからです。「そうだ、今回はフェイクファーの頃のはなしを書こう!」と、そんなかるーい気持ちでした。まさかそのまま使っちゃうとは思ってなかったです。言い訳。
と言いつつも、本文中にも断片的にチラホラと『フェイクファー』の色んな曲の要素が入り込んでたりするので。

えーと、このはなしは二人の主人公の、それぞれの(過剰な)モノローグだけで構成されてます。
メインの主人公はワク(和久)くん、高校2年生。陸上部の短距離部長をつとめる、いわゆる優等生的な男子で、そんな自分を「装う」ことに窮屈さを感じてます。
もう一人の主人公はカズト(和人)くん、高校1年生。ワクくんの後輩で、特にこれといった特徴もないフツーの男の子で、自分にあまり自信がありません。
そんな二人がお互いに惹かれる、その在り方をゴニョゴニョと、あれこれ書いたおはなしです。

ちなみに、「和久」・「和人」と、漢字にすると名前が似ている二人ですが、和人にちょろっと線を付け加えると和久になっちゃう、そんぐらいの差しかないんだよなー、という気持ちでそんな名前にしました。って、本文を読んでいただかないと、そんな裏のジジョーを書かれても何のこっちゃって感じかと思いますので、是非読んでください!

本当は「キッドナッパーズ」という別のはなしを収録する予定で、この話は個人で出すかーぐらいの感じで気まぐれにササッと書いたもんなんですが、他の二人が「絶対こっち!」と推してくれたので、今回の収録となりました。こんなんでいいのかなーとかなり迷ったんですが。やー、なんか不思議です。

スピッツの『フェイクファー』、表題曲はこんな曲です。

他の曲も名曲ばかりなので、是非聴いてみてください!
おれの文章、なげー!