『サマーキャンプ vol.2』収録作「Halation」(なかば)

ピーター……カラバンなのか、バラカンなのかいまだに曖昧模糊のなかばです。こんにちは。
今回のエントリーでは、自作の話をさせていただきます。

イメージカットの一番下、『Halation』です。
(イメージカット作者の晋太郎くんには、「凸凹コンビ」程度の見た目イメージしか伝えてなかったのですが。まさかこんなに凸凹なんて! いや〜興奮して咳込みました……)

この作品、
「十代の頃の友情って、おろしたての運動靴がまっ白すぎて、恥ずかしい感情に似ているね」
twitterでふとツイートしたそんなイメージがきっかけとなり形になりました。自分の些細なツイートに反応していただいた方々に感謝しております。

まだ、恋も友情も感情として未整理だったような年代。
友達とはまた別に、「一番仲のいいやつ」っていませんでしたか?
昼休みも、弁当の時間も、遠足の班も、何をするのも何処へいくのも一緒のような。
『Halation』は、そんな少年二人と、自転車にまつわるお話です。

二人乗り自転車。放課後の駐輪場。プールのにおい。夕暮れの野球場。自転車の練習――。
学校と家、あとは野球場ぐらいが行動範囲のせまい世界(でも内側へ無限にひろがる世界)。そんな世界が外へしだいに開きはじめるにしたがって、「一番のやつ」もいなくなってしまうものですが……。
あの頃の運動靴の眩さが、皆さまにも伝われば幸いです。

さて前回のエントリ、晋太郎くんの音楽ネタに便乗。
執筆中、秦基博さんの曲『Halation』『透明だった世界』『アゼリアと放課後』をエンドレスにきいていました。タイトルも同曲名からつけさせていただきました。水と光の中にはじける未完成な世界、そんなイメージにだいぶ支えられました。
そんなわけで、あなたのデスクのBGMに『Halation』どうぞ!
そして、第十二回文学フリマ、当サークルのブースへ是非おこしください。